負荷と適所。

  • 今更にもほどがありますがシドニーFC戦、テレ朝の深夜やってたブツ切りダイジェストでない映像見れたので。
  • まー、前半はどうにもアレでしたが。
  • 途中から選手の配置がどうやら収まるべきところに収まって、そこにACL・アウェイ・2点ビハインドという強烈な負荷が掛かったことで、シャキッとして。
  • 今年初めて反発力を発揮するところを見れました。
  • 収まるべきところに収まったらしいのがこれ。

  • 3-5-2からスタートして、山田が右SBに下がっての4バックというのは、新潟戦と同じような格好だったわけですが。
  • その時と違うのは。
  • 何はともあれ、鈴木・長谷部という鋼の責任感をもつボランチコンビの完全復活。
    • 阿部に責任感がないというわけではないんですが。
    • ただ、その責任感が発揮される方向が、阿部が後ろ向きになりがちなのに対し、長谷部は明確に前へ向かうという違いがあって。
    • 啓太との相性、チーム全体のバランスでいえば、ここはやはり長谷部。
  • で、その阿部はめでたく最終ラインに吸収。
    • 左SBでというのはやや唐突でしたが。
    • やはりボランチで周囲をキョロキョロ見回してるより、最終ラインでしっかり前向かせておいた方が当面は落ち着くみたいです。
  • あとは、小野が、どうしても守備で責任が生まれてしまうサイドから、より自由で攻撃的な位置に異動。
    • ポジションだけでなく、底を支える啓太・長谷部、サイドに流れて守備を引っ張るポンテ・永井、キレなしとはいえ最前線で相手DFへの重しくらいにはなるワシントンと、偶発的に現れた布陣のわりに、小野にとって妙に働きやすい環境になってました。
    • 新潟戦の時に、左の小野によるポゼッション、右のポンテによるカウンタの両刀使いとか書きましたが、この布陣だと、中の小野、外のポンテの二刀という感じですか。
    • どちらにしろ、太刀がポンテで、小野が小太刀なわけですけど。
    • ワシントンが不調な今、攻撃陣を引っ張ってるのはキレてる小野と元気なポンテ。
    • この2人の持ち場がかぶらないように、それでいてどちらも軸となるように配置するのが大事な気がします。
    • 並べてしまうと(去年の3-6-1の2シャドーみたいな)、ワシントンとの結びつきが強い分、ポンテが上、小野が2番手という順位付けがされてしまうので。
  • で、"第3の男"永井は、左サイドに貼り付け。
    • そろそろ賞味期限切れが心配されてる先生ですが。
    • この試合も得点シーンまで消えっぱなし、というか、得点シーンですら消えてました。
    • よく、ストライカは89分消えてても残り1分で仕事すればいいとか言いますけど。
    • 永井の場合は、「1分」のために「89分」あえて消えてるというより、ただ無目的に消えてるようにしか見えないのが凄いところです。
    • ともかく、役割が分かりやすいサイドに置いて、難しいこと考えさせずにドリブルさせておくというのは、精神的スタミナが切れてきてる時の永井の起用法としては得策だと思います。
  • 周りを活かさないワシントンも、これならポツンと1トップに置いて、シュートのことだけ考えさせておけますし。
    • 今のワシントンがペナルティエリアの外でドリブル始めた時の期待感のなさといったらないですから。
  • うーん、ネネの負傷などの偶然で現れた布陣でしたが、かなり正解に近い気がします。
  • 阿部の左SBというのが気づきにくい解法で。
  • 相馬戻ってきても、永井のところで使えばいいですし。
  • 4バックだと闘莉王が窮屈そう(日本代表でもそんな感じでしたし)とか、負荷が掛からないような相手との試合だと、山田さんが右WBの時以上に限界を超えて手を抜きそうとか、問題点も出てきそうですが。
  • 日曜は大分ですか、もうちょっと違う相手が良かったなあ。
  • おまけで、U-22代表シリア戦についてちょっと。
  • まあ、何と言うか持ってるものは高いけど、それを必要最低限しか発揮しないという。
  • 去年どっかで似たようなチームずっと見てた気がしますが。
  • しかし、若い世代の代表とは思えないような選手の内圧の低さだけでなく、監督の外圧も不安定(この日は3-5-2にしてようやく少し安定しましたけど)なので、その「必要最低限」の発揮のしどころがかなりノリに左右されてるようで、危なっかしいです。
  • まあ、変人の梶山がチームの底を支えるべきボランチやってて、天才肌の家長がトップ下で、エースストライカが平山では、そりゃ、ねえ。
  • 家長なんてこの日はフル代表帰りだったせいか元気でしたが、あの選手なんかうちの永井みたいなもんでしょう。
  • 内圧の高い選手もいないではないんですが、水野も本田圭もサイドに追いやられてるし、カレン、李は2番手以下でしかないので、低内圧組に中央を握られすぎてます。
  • とりあえず、ボランチリベロの逆三角形のところはもうちょっと固めた方がいいと思います、今年の浦和見てても。