J第19節:浦和3-1新潟@埼スタ。

得点者:'6 エジミウソン(新潟)、'22 ワシントン(浦和)、'35 ワシントン(浦和)、'89 ワシントン(浦和)

 残暑におみまいされる4連戦その2は、今月最後の埼スタに先日煮え湯を飲まされた新潟戦。そして、その時と同じく、ボール支配する浦和とカウンタ狙う新潟という遅攻vs速攻の展開。ただ、違ったのはこちらにはワシントンという遅攻の中でもこじ開けられる大砲がいたこと。あと山岸がただの控えGKから偉い偉い代表様になってたこと。
 さて、2試合目となった達也ワシントン2トップ。ワシントンがハットトリックと爆発したわけですけど。どれも個の力でこじ開けた感じで、コンビネーションとしてはまだ微妙。どういうボールの入れ方を軸にするのか、ということについては、どうやら「とりあえずワシントン」という妥当なところで落ち着いたみたいなのですが。そもそもこの2人、デコボココンビで持ち味違うから上手くいくだろうと簡単に考えていたのが間違いだったのかも。見てると思いのほか似てる気がします、FWとしてのタイプが。どちらも、サイドに流れたり引いてきてのポストプレイなどもしますが、基本的にはオフサイドラインぎりぎりのところに張り付いて。そこから半径2mくらいの位置取りの中で、DFとの間にどうにかスキマを作って悪さするというタイプ。スキマを作るのに用いるのが、ワシントンは体格、達也は敏捷性というのが違いますけど。やってることは一緒。昨日の試合でも、2人してやたらとオフサイド取られてました。なので、どうもテリトリーが被ってしまってます。ここ2試合、達也がパッとしないのは、疲れもあるでしょうが、1トップの時は使い放題だった自分の最も得意なゾーンをワシントンに譲っているから(「とりあえずワシントン」が1stオプションなので)というのもありそうです。
 どうしますか。前回書いたように、達也はサイドに流れるようにするか。あるいは、達也を最前線から一歩引いた位置から飛び出させるようにするとか。これだと2トップというよりワシントンの1トップで達也はシャドーのような形になりますが。このまま2トップが前に張り付いたままゴリ押すというのでもなんとかならないことはないです。先にスキマを作った方にボールを入れて、DFが引きつけられたらその隙を付いてもう一方もスキマを作ってそこにはたく、という。これだとFW2人が突出する形になるので、だいぶ速攻寄りになりそうですが。まあ、どれがベストか、ボチボチ模索していってください。しかし、次はワシントン出場停止なので達也・永井の2トップでしょうか。あー、もう面倒くさい。

山岸7.5:至近距離の、それも反応しにくいヘッドでのシュートをバッシバシ止めて、さすが代表様というプレイ見せる。
坪井7:スピードで相手のカウンタを潰す。久しぶりに、背筋を伸ばしたダッシュでの果敢なオーバーラップ、そしてそこからの果敢でもなんでもないバックパスも披露。
闘莉王6:前節に続いて、ワシントンへのアシストを記録。昨年はチーム得点王でしたが、今年はアシスト王目指してるんでしょうか。巻より高いらしい矢野との空中戦も危なげなかったですが、たまに集中欠く場面も。
堀之内5.5:読みで相手のカウンタを凌ぐ。しかし、堀之内-平川というボール持てない右サイドは、こういう速攻型のチーム相手に狙われるとやっぱり怖いです。
長谷部4:まだ不調。縦にパスなりドリブルなり勝負行けそうなボールの持ち方しても、躊躇した末に横パスに逃げて、挙句それがミスになってカウンタくらうなどという信じがたい場面も。最大の武器だった長距離ドリブルが影をひそめてるのが気になります。いっそ、ワンタッチプレーなどくそくらえというぐらいの気持ちで一度プレーしてみたらどうでしょう。
鈴木5:守備面での貢献は大きいものの、攻撃面ではパスがブレまくる。最近のプレーぶりからすると満足とはいえない出来ですが、元々こんな感じだったといえばそうなので平均点で。
三都主5:攻撃面ではそれなりに基点になるものの、守備面ではどうせ放っておいてもろくなクロス上がらないとでも思ってたのか、いつになく手抜きまくり。もちろん元々こんな感じです。
平川5:あんまり印象に残ってないので、普通な出来だったんだと思う。
小野5.5:時折見せる動きの質の高さはずば抜けてきてます。量はいささか食い足りませんが。
田中4.5:ワシントンとの兼ね合いで、自分の居場所を確保しきれてない感じ。
ワシントン7.5:ゴール前の密集地帯で氷の冷徹さを見せてハットトリック。審判に対してその冷徹さが発揮できなかったのが惜しまれますが。異議での黄紙で次は出場停止。


山田2:70分、小野と交代でトップ下。湿気にあてられたか、腐った豆腐のようなプレー。私も好事家を気取る人間ですから、一口、二口なら「この癖がたまらん」と珍味として味わう余裕もありますが、丼一杯も出されたらさすがにちゃぶ台ひっくり返します。元々が鉄人で、タフに使われることで持ち味発揮する叩き良化型なので、途中出場は苦手なのかもしれませんが。かといってこの調子ではいつまでたっても良化しそうにないので、誰か叩いてやったらいい。グーで。
内舘5:75分、長谷部と交代、ボランチ。小野との交代ではなかったので、ファンタジーは発揮されず。
永井6:80分、田中と交代。そこそこ意欲的にボールに絡んで、しっかりキープするという、試合状況で求められていることをちゃんと果たしてました珍しく。


MOM:山岸範宏&ワシントン