J第18節:浦和2-2鹿島@BS。

得点者:'40 アレックスミネイロ(鹿島)、'69 柳沢敦(鹿島)、'71 小野伸二(浦和)、'89 ワシントン(浦和)

 ついに達也・ワシントンの2トップ初結成となった試合。デコボココンビが注目されましたが。結論から言うとイマイチ。そもそも、達也は結構長いこと一緒にやってる永井とですらいまだにちっともコンビネーション築けてないわけですから、当たり前といえば当たり前ですが。ただ、それ以前の問題として、ボールがあまりFWに入ってこなかったです。この2人が前にいるということは、後ろからボールを出す方としては、とりあえずワシントンへ放り込む、達也を裏もしくはサイドに走らせる、引いてきた達也のポストプレイと、色々選択肢があるわけですけど。どうやら色々あり過ぎて、どのプレイを軸にするかとか整理されてなかったみたいです。おかげで、一度に一つのことしかできない三都主などは、思いっきり処理落ちしてカクカクしちゃってました。まあ、立ち上がりに飛ばした(けど点取れなかった)せいでガックリ暑さが堪えたこと、鹿島の前線からの寄せが早くて考える余裕がなかったこと、復調してきたと思ってた長谷部がまた落ちてたこと、などの理由が重なって、三都主に限らずチーム全体的に機能不全気味の時間が多かったですけど。
 そんな中でも、浦和の1点目は2トップのコンビから。達也が右サイドに流れてクロス→中央にいたワシントンが外に流れながら頭で落とす→後ろから小野が飛び出てきてボレー。とりあえずは、こういう形ですか。ワシントンが真ん中で待ち構えつつ、達也がサイドに流れてチャンスメイクという。役割分担として分かりやすいことは分かりやすい。達也をチャンスメイカとして扱うことにやや抵抗はありますが。本人も「やや」どころじゃなく抵抗しそうですし。まあ、ポンテが戻ってくれば「サイドに流れてクロス」の仕事はやってくれますので、またその時考えますか。

 試合の方は。浦和が序盤は調子良く押し込むもチャンス決めれず。逆にワンチャンスを生かして鹿島が先制。追い付こうと浦和が焦って空回りしたところを突いて鹿島が追加点。ここで鹿島の気が緩んだのと浦和が焦りを通り越してブチキレたのとが重なって反撃の一点。すると、すっかりエネルギ切れでしょんぼりした鹿島をキレっぱなしの浦和が追い込んで残り時間わずかのところで同点、という。同じく0-2から追いついた去年と丸っきり同じような試合でした。闘莉王が退場しなかったのと、今年はこちらの方が順位が上だったのとで、去年ほどのカタルシスはなかったですけど。


 8/21短評の中身追加。ついでに点数もちょこちょこいじりました。

山岸4.5:少ないチャンスを確実に決められてしまう展開で見せ場なし。
坪井5.5:スピード活かしたカバーは堅実。
闘莉王5:2失点目はワンツーに完璧にやられましたが、むしろあの場面で闘莉王がちゃんと自陣のゴール前にいたことが驚き。後半からの上がりっぱなしは、どっちかというとジャマだったのですが、最終的には力づくで同点ゴールを生み出したのだから文句言えません。
堀之内5:前で潰そうという意識が見える。潰しきれない場面も多かったですが。
鈴木5:このレベルの相手だとさすがに前節のような攻撃への姿勢を見せる余裕はないみたいです。
長谷部4:小笠原を消そうとして自分も消えてた。TV中継でもほとんど名前出てくることもなく、途中交代もやむえない存在感の薄さ。
平川4.5:プレイの精度があっというまに元に戻ってしまいました。やはりワシントンとは相性いまいちか。
三都主4.5:ボール来てからじゃなくて、来る前にもうちょっと考えておきなさい。暑さで頭が働いてなかったので、もっぱら勘でその場凌ぎのプレイをするという「これだから三都主は」と言われるような出来。勘だけでも凌げるのがスゴイといえばスゴイですが。
小野6.5:前半は良くも悪くも「無難」でしたが、後半になると得点シーン以外でも、直前にオーバーヘッドやら、2点目の場面でもワシントンの裏に飛び出してたりと、1人トップ下として意欲見せる。消えてる時間もありますが、それはまあ1人トップ下では仕方ないこと。
田中5:いつものようなチョコマカ感が乏しく、疲れを感じさせる。浦和でも代表でも酷使されればしょうがない。
ワシントン6:前半の1対1は決まったと思いましたが。それでも、復帰初戦でゴール決めたのですから上々。


山田4.5:55分、長谷部と交代、ボランチの位置に。元気ない長谷部に代わってボランチの位置からグリグリ飛び出していくようなプレイを期待してたのですが、もっぱらバランス取るばかり。闘莉王が出稼ぎに行ってたからというのもあるでしょうが、あの試合状況ではもうちょっとリスク冒して前に出てくれても。
永井6:76分、平川と交代。久しぶりに右サイド。砲台役としてワシントン、闘莉王に向けてドッカンドッカンとクロスを供給もしくはドリブルでCK奪取というノルマを黙々とこなし、2点目に繋げる。こういう限定的な役割を与えてあげると、さすがに平川とはクォリティが違うところを見せます。
相馬4:76分、田中と交代。左サイドに入って、三都主がトップ下に上がる。こちらも役割としては同時に入った永井と同じでしたが、より「自分で何とかしよう」という意識が強いのがモロに裏目に出て、ドリブルを多用しては囲まれて奪われるというのを繰り返す。出場機会の3回に2回は空回ってるのはそろそろ何とかしてください。


MOM:小野伸二