浦和選手成績簿@'06前半戦 (その2:トップ下編)

 トルシエが日本に営業来てるみたいですけど、どこか声掛けないんでしょか。広島とかトニーニョ・セレーゾにするくらいならトルシエの方が面白いと思いますけど。面白いというだけで、実際どうなるかは知りませんが。

トップ下
#10 ロブソン・ポンテ 13試合、合計69.5、平均5.35 (最高7:3/11磐田など、最低3:4/15京都)
#18 小野伸二 10試合、合計54.5、平均5.45 (最高7:5/7鹿島、最低4:4/9福岡)
#9 永井雄一郎 5試合、合計28、平均5.6 (最高7:5/14横浜)
#25 赤星貴文 2試合、合計9.5、平均4.75

 豪華な面子を揃えたトップ下。ですが、点数的にはもっとも低調に終わったポジション。ここには入れなかった、本職でない山田が実は一番高得点だったり。

 好調→不調→復調→脱臼→入籍という、なんともふり幅の激しい前半戦だったポンテ。3月は平均6というハイアベレージから、4月は平均4.38という。この急激な落ち込みぶりについては、以前に右サイドとの関係性の問題でないかと書きましたが。先日、恋人と結婚したという話を聞くと、4月中はマリッジブルーのハニーとゴタゴタしててサッカーどころでなかっただけじゃないかという、気もしないではない。審判に対するキレっぷり(2試合出場停止)とか、サッカー以外の鬱憤が溜まってたからじゃないかとか。
 ともかく。今年も試合ごとに「良いポンテ」か「いまいちポンテ」かがはっきりしていて、最初ダメだと1試合通してずーっとダメというタイプであることは変わってません。この良し悪し、試合序盤でのパスを受けた時のボールの足につき加減でほぼ見極められます。「いまいちポンテ」の時のトラップの雑さはもう。チームのエースではありますが、いまいちな時は割り切って、審判に噛み付き始める前に早めに引っ込めることも必要かと思う。キレやすい選手なので、ヘタな代え方はかえって危険ではありますが。

 開幕前から話題の中心であった小野ですが、浦和では中心たる存在感をなかなか示せず。採点も、正直かなり甘めな点の付け方をしてこれ。「オレ、小野だけど」という大物オーラだけはちょいちょい出してたんですが。疲れたと思ったらさっさと内舘と交代させて休ませてあげたり、たまに張り切ってディフェンスする時にはやたらと派手な手振りのアクションを交えながらだったり、最後の鹿島戦で凄まじい帳尻の合わせ方したり。どこの助っ人外国人だという感じ。あるいは、クリスマスツリーのてっぺんの星のような存在といった方がいいですか。遠くから見てもてっぺんでキラキラと光り、通りすがりの人なんかはとりあえず目を奪われる憧れの的。だけど、なければないでもツリーは成り立つというか。むしろない方が全体のバランスとしてはよくなるような気もしないではないというか。
 しかし、それでも「星」を外すべきとは私は全く思わないです。やっぱりあるとないとではスケール感が違います。バランスなど後からでも何とかなりますけど、スケール感はそう簡単に出るものではないですから。それに、どうせ「星」を飾るなら純金製でないといけません。バランス取りやすいから軽くて安いボール紙でまかなおうとか、そんな貧乏臭いことではつまりません。

 開幕直後に腰をやって結構長いこと離脱し、なかなか思い通りにいかなかった永井。とはいえ、この選手もポンテ以上に不貞腐れるタイプ。選手層が厚い今のチームで、出番ないままベンチに置いて険悪な空気撒き散らされるくらいなら、適当に休みつつレギュラがいない時にひょこっと活躍するという、この前半戦のリズムはむしろチームにとってはベストだった気もしないではないです。ミネソタ・ティンバウルヴズにおけるウォーリー・ザビアックのような存在ですから。ザビアックはもうBOTに追い出されましたけど。それにしても、その「ひょこっと活躍」の際のトップ下でのゴージャス感は驚きました。小野不在の時には、代わりの「星」になりえます。純金ではなく金メッキですので、あんまり何度も頼ると剥がれる可能性高いですけど。

 元旦の天皇杯決勝で見せた気の利いたプレイぶりで、今季の飛躍が期待された赤星でしたが、小さなケガなどもあって不発。小野の後釜という点では赤星が直系ですので、もうちょっと出番もらえるかと思ったんですが。エスクデロもそうですが、「線の細い若手テクニシャン」というのはブッフバルトのストライクゾーンからはだいぶ外れてるようで、ストライクド真ん中のベテラン便利屋・内舘の壁は厚かったみたいです。内舘も線の細さなら大差ないんですが。