到達。


 ACL出場を決めた2006年元日。あれから2年弱。トミスラフ・マリッチが拓いたアジアへの道は、その頂点にまで繋がっていました。優勝おめでとう、浦和レッズ

ACL決勝第2戦:浦和 2 - 0 セパハン
得点者:22' 永井雄一郎(浦和)、71' 阿部勇樹(浦和)


 長い戦いでした。グループステージ緒戦のペルシク・ケディリ戦が3月のことですから、あれから8ヶ月ですか。振り返っても霞んで見えないような遠い出来事のよう。よくぞここまで辿り着いたものです。ここに来るまでのおそるべきメンバ固定による疲労の蓄積は限界に達していたはずですが、それでもこの日の浦和は"ベスト"でした。今大会、最後となるゴールを決めたのが、阿部勇樹であったというのが象徴してます。開始3分で腰を抑える素振りを見せていたんですが、それでも彼はベストであり続けました。
 それにしても、2得点に絡んで、大会MVPまで掻っ攫っていった永井。まさかのMVPには思わず笑ってしまいましたが。お前かよと。しかし、元旦の天皇杯決勝に、8月のアウェイG大阪戦、そしてACL決勝と、今年の節目の試合は全部永井。それでいながら、これでも能力を完全に発揮してるとはとても見えないという。実はとんでもないモンスターなのか。そうでもないのか。


 この優勝で、アジア王者としてクラブW杯に出場する権利を得たわけですが、「ACミランと対戦!」とか言われても、まだあまり現実感がなくて気持ちが沸かないというのが正直なところ。まあ、ミランの前にセパハンとの再戦(多分)が待ってるというのが水を差してるというのもありますけど(悪評高い開催国枠を撤廃させるには、ここでミランを前にセパハン相手にズッコケてどっちらけ、というのが一番効果的という気はしないではない)。むしろ、今はこの優勝による来年のACLのグループリーグ免除の方が嬉しいくらいです。あのシーズン初っ端から中国やら東南アジアやらを引きずり回される戦いは、楽しいっちゃ楽しいのですけど、さすがに今年やってまた来年というのは勘弁して欲しかったですから。
 さて、次はJリーグ。ここまで妥協せずに来たんです、いただきましょう。